みつばちハッチについて

タツノコプロのメルヘンアニメ代表作。タツノコプロは本作以前はどちらかと言うと少年向けと位置づけられる作品を制作していたが、本作でメルヘン路線を開拓した。ストーリー全てを通じて普遍的な母と子の愛情を描いている。
「ハッチ」は本番組を放送したフジテレビが8チャンネルであることにちなむとされる。
原作・制作者の吉田竜夫は、この作品で1971年に小学館漫画賞を受賞している。
『昆虫物語 みなしごハッチ』:1970年(昭和45年)4月7日から1971年(昭和46年)12月28日まで、毎週火曜日19時00分-19時30分の時間帯にフジテレビ系で放送。全91回。
『昆虫物語 新みなしごハッチ』:1974年(昭和49年)4月5日から同年9月25日まで、毎週金曜日19時00分-19時30分の時間帯に毎日放送制作・NETテレビ系(当時の系列)で放映。「昆虫物語 みなしごハッチ」の続編。
『昆虫物語 みなしごハッチ』(リメイク版):1989年(平成元年)7月21日から1990年(平成2年)8月31日まで、毎週金曜日17時30分-18時00分の時間帯に日本テレビ系で放映。全55回。
2010年7月31日には『昆虫物語 みつばちハッチ〜勇気のメロディ〜』のタイトルで松竹より劇場アニメが公開された。

あらすじ

スズメバチに襲われ母と離れ離れになってしまった主人公ミツバチのハッチがまだ見ぬ母を探して苦難の旅をするストーリー。ハッチがまだ卵の頃にシマコハナバチのおばさんに拾われ育てられていたが、自分がミツバチの子であることを知り、本当の母を探しに旅に出る。ほぼ毎回悪役にいじめられたり、他の虫の死に遭遇するなど子供向けアニメにしては悲劇的なストーリーが多い。
基本的に鳥やネズミなどの哺乳類や、カエルやトカゲなどの両生類や爬虫類、クモやスズメバチ、カマキリなど昆虫などを捕食する生きているものは悪役として描かれることが多い。しかし、中には心優しいものやハッチの仲間になってくれる悪役もいる。一方で、ハッチらハチは必ずしも弱い種族ではなく、さらに弱い生き物が登場する場合は、それらをこらしめたり守る場面もある。
人間が登場するときは首から上は見えないように描かれている。人間は環境を破壊したり捕虫したりするなど一貫して悪役として描かれているが、人間による環境破壊がいかに虫達にとって甚大な被害をもたらしているかを描写するためで、子供向けアニメにしては極めて深刻かつ現実的なテーマを取り扱っているといえる。実際に、本作に於いて自然保護をする人間は一切登場せず、中には無意識の内に環境破壊に手を貸している人間も登場する(リメイク版では人間の姿は一切描写されていない)。

キャラクター

ハッチ
本編の主人公。ミツバチ王国の王子という設定。勝ち気で正義感が強いが、世間知らずでどこか間が抜けた性格。オスのミツバチのためか針はない。
物語当初は泣き虫で情けない一面が目立ったが、旅の道中で様々なことを体験し、心身共に強く成長していく。また、実の妹アーヤと出会ってからは、孤独感から解放されると共に責任感が増してくる。本編最後には仲間と共にミツバチ王国を守るため戦う。続編ではせっかく会えた母を失い、自らも失脚させられるが、母の遺言に従い実の妹のアーヤを正規の女王にすべく「美しの丘」へ向かう。
ラテン文字表記はHacchi、またはHutch。
ママ
ミツバチ王国の女王バチで、ハッチの実母。ハッチが卵の頃に生き別れになる。心優しく上品だが、国が戦中にある中で女王としての責任があるため、アーヤには厳しい態度を取った事がある。続編では戦争に反対したため失脚し、亡くなるが、その際アーヤを女王にする為に一緒に「美しの丘」へ行く様にハッチに遺言を残す。
アーヤ
ハッチの妹。当然ハッチとは面識がない。母と共に兄を探す旅に出る。心優しく思いやりのある性格だが、まだ幼いためか弱い部分もある。続編では次期女王候補であったが故に敵側が擁立した新女王一派に命を狙われる。
ラテン文字表記はA-ya、またはAya。
シマコハナバチのおばさん
ハッチの義母。卵だったハッチを拾い、我が子として育てる。ハッチにとって、もう一人の母と言える存在。
カマキチおじさん
当初は悪役として登場。悪事を止めさせようとするハッチと戦い、誤って片目をバラの棘で潰してしまったことを逆恨みし、ハッチの命を狙っていたが、病気の妻と息子をハッチに救われた事から改心する。終盤はハッチとママの再会に体をはって尽力する。たった一人でスズメバチの襲撃部隊を壊滅させる大活躍をするが、自分も力尽き戦死してしまう。
ナレーター
毎回終了直前と所々音声だけが入る。ただし、ストーリー展開によっては毎回終了直前のナレーションがないこともある。

主題歌

このアニメのオープニング曲である「みなしごハッチ」は音楽ゲーム『pop'n music8』のみにて隠し曲として収録されている。このバージョンのアーティスト名は「高田香里」。